再開精進料理第一弾は青トマトの塩漬けです。
当地ではトマトを栽培している農家がたくさんありますが、そろそろ気温が低くなり、トマトの育ちが遅く栽培に向かない時期を迎えます。また12月になると雪が降ってビニールハウスがつぶれてしまう危険が高まるので、ほとんどの農家はその前に骨組みだけ残してビニールをはがし、雪解けの時期までトマト栽培を休止します。このビニールハウスを片付けるごく短い時期に、地元で青いトマトが出回るのです。
ハウスのビニールを撤去してしまうと、植えられたトマトは温度が上がらないので赤くならず、そのままにしておいても傷んでしまいます。そこで青い未熟な状態ですべて収穫し、残った茎はかたづけてしまうのです。
夏ならば、青いままで収穫したトマトでも、気温が高いため1~2日置いておくだけで自然に赤くなるので、わざと青いうちに出荷し、流通の途中に赤くなってお店ではちょうどいい状態になるように調整することもありますが、この時期は気温が低いので青い状態のままで入手できるのです。
ですから当地ではビニールハウスをかたずけるこの時期にしか青いトマトは手に入らないのです。
なお「青い」と呼びますがもちろん実際は緑色です。
この時期のお楽しみが、青トマトの塩漬けです。
作り方は簡単、まず青いトマトを良く洗ってへたを取り、厚さ1センチくらいの輪切りにします。
それを浅漬け容器に入れてあら塩をふり、重しをかけるだけです。
たくさん作る場合はビニール袋でも大丈夫です。
隠し味として「塩こうじ」を小さじ1杯ほど加えるのが私流。
こうして2日ほど室温で置いておきます。
(続く)